麻生新内閣から見えるもの
[2008.9.24記] 9/24、首班指名(首相指名とも言う)が終わるといよいよ組閣である。麻生内閣は総選挙対策内閣で、政治を掌る内閣と見ている国民は殆どいないと思うが、組閣の顔触れを見れば、何かが見えて来る。内閣に何か異物が混入していないか、注意深く探索することが必要である。どんな異物かによって、麻生内閣の性格が予想できる。「太郎会」メンバーが名を連ねるのはやむを得ないとしても、先ず感じるのは、よくぞこれ程、二世、三世の世襲議員ばかりを集めたものぞ、である。日本は三流国以下に成り下がってしまったようである。確かに全国会議員の3分の2くらいが二世、三世の世襲議員なのだから、世襲議員を入れないで組閣することは不可能かも知れない。総理に比べれば大臣たちの年齢は若返ったものの、個々に閣僚を見ても、特に大衆に迎合することを目的としたようには見えず、華やかさも話題性も見当たらないが、かっての「青嵐会」関係者の子弟がやたら目に付く。かなりアメリカ寄りの右派政権のようであるが、穿った見方だろうか?そういう意味では、解散総選挙後にもしも麻生政権が誕生すれば、国民の信を背景にタカ派である正体が顔を出し、憲法第9条改正が格好のチャンスとなるかも知れない。小沢氏も改憲論者であるから、「改憲」をキーワードに政界再編の動きが出て来る可能性がある。それだけに返って油断できない内閣であると言えるかも知れない。閣僚メンバーを何度眺めても、内外に問題山積の今の難局を乗り切ることを目的としたようには見えない。むしろ、大臣に据えて、苦戦の総選挙を応援しているのでは、と思える人さえいる。となると、「解散は極めて早い」ということになる。麻生氏の喧嘩速そうな性格から推測すると、国会での民主党との応酬の中で一気に逆転が見込めるような一瞬の政局を捉えて、電撃的に解散するのではないか?サプライズ的に劇場型解散を演出して、流れを自民党に引き寄せる作戦だろう。そのためには「麻生さんらしい」という解散演出が必要となる。祖父吉田茂首相の「バカヤロウ!解散」が思い浮かぶが、まともなことでは逆転しそうもない空気も、小沢氏が暗いだけに、麻生氏の人間的魅力にすり替えることは可能のように思う。しかし、二度の総理辞任によって国民の目は鍛えられて厳しくなっており、麻生氏の情緒に訴えるパフォーマンスが通じるか、極めて疑問である。良いのか悪いのか、発表になったリストは「異物」どころか「小粒揃え」の感が拭えない。小粒でも山椒のような「ピリリ」人材が生まれればよいが・・・。
細田博之幹事長 二世 父は元衆院議員細田吉蔵氏
石原伸晃幹事長代理 二世 言わずと知れた石原都知事(元運輸大臣)の長男
保利耕輔政調会長 二世 衆議院議長保利茂氏の長男
笹川尭総務会長 二世 元衆議院議員・日本船舶振興会の笹川良一氏の次男
古賀誠選対委員長 自力で衆議院議員に。
河村建夫内閣官房長官 二世 父は元山口県議会議員。親韓派らしいので、韓国に評判の悪い麻生氏の防波堤か?
鳩山邦夫総務大臣 四世 曽祖父は貴族院議員、祖父鳩山一郎は元総理、父鳩山威一郎元外務大臣の次男
森英介法務大臣 二世 森美秀元環境庁長官 森財閥の一族
中曽根弘文外務大臣 二世 言わずと知れた中曽根康弘元総理の長男
中川昭一財務大臣兼金融担当大臣 二世 「北海のひ熊」で有名な元農水大臣中川一郎氏の長男
塩谷立文部科学大臣 二世 元衆院議員塩谷一夫の子息
舛添要一厚生労働大臣(再任) 自力で東大助教授から参議院議員に。組閣直前、後期高齢者医療制度の「75才以上」という年齢枠を取り除く発言が紛糾の因となる懸念あり。
石破茂農林水産大臣 二世 父は元建設事務次官・元鳥取県知事。喫緊の「汚染米問題」に直ちに対応できるだけの知識はあるのか?「今から勉強する」では務まらないだろう。
二階俊博経済産業大臣 二世 父は元和歌山県議会議員
中山成彬国土交通大臣 元官僚から自力で。中山恭子元拉致担当大臣の旦那。
斉藤鉄夫環境大臣(再任公明党)
浜田靖一防衛大臣 二世 「ハマコー」で有名な武闘派浜田幸一元衆議院議員の長男
佐藤勉国家公安委員長 自力で間組社員から衆議院議員に。
与謝野馨経済財政担当大臣(再任)
小渕優子少子化担当大臣 三世 祖父小渕光平元衆院議員、父小渕恵三元総理
野田聖子消費者行政担当大臣(再任) 三世 祖父が野田卯一元衆議院議員
甘利明行政改革担当大臣 二世 父は甘利正元衆議院議員