格差解消のためのGDP戦略
GDPと格差の関係 第2次福田内閣が成立したが、残念ながら景気浮揚や格差解消のための布陣には見えない。日本国内の景気状況はGDP(Gross Domestic Product:国内総生産)と経済成長率(=GDPの成長率)で表わされる。昔はGNP(Gross National Product:国民総生産)で示されていたが、この数値には日本企業が海外で生産した数値も含んでおり、最近は国内(Domestic)の景気状況を見るにはGDPの方がよいということになっている(国民の富裕度を見るにはGNPの方が良い場合もある)。2005年のデータでは、日本のGDPは概ね500兆円で世界第二位。その60%を個人、30%を企業が占めている。一人当たりGDPで見ると、2002年には世界第6位だったものが2007年には22位と落ち込み、格差拡大はここにも現われている。GDPは何とか世界第二位を維持しているが、GDPが大都市経済と地方経済の平均値、あるいは大企業と中小零細企業の平均値であることを考えると、地域間格差や企業規模間格差はそれぞれの成長格差と言い換えることが出来る。しかしこれだけでは片手落ちで、60%を占める個人GDPの存在を忘れてはならない。個人GDPの成長率が大きな要素なのである。GDPとは国家の付加価値の大きさであり、付加価値は資本の付加価値と労働の付加価値の和である。一億総中流時代は、国民は資本と労働の両方から得られた付加価値を享受し、その結果として世界一の貯蓄国家となり、日本も国民も豊かになった。しかし、バブル期からの外資優先、企業優先の経済政策は、資本家と労働者階級の分離を進め、一般国民から貯蓄(ささやかな個人資本)からの付加価値を奪って日本の第6次産業の低下をもたらした。今後の政治には、「国力=国民力」であることにも注力し、個人GDPの増大戦略を期待したい。
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