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飲酒運転福岡幼児三人死亡事件判決

福岡市役所職員の飲酒運転による幼児三人死亡事故判決

危険運転致死傷罪は適用せず    8日、「訴因変更」命令を出した福岡地裁の川口宰護裁判長が出した判決は、「やっぱり!」と言うか、危険運転致死傷罪ではなく業務上過失致死罪であったが、被害者大上氏の大型RV車を歩道に乗り上げさせ、数m先の橋の手摺りを突き破って海へ転落させるほどの勢いで追突している事実認識に問題があったのではないか、と思わざるを得ない。「それ程の猛スピードで走っていたこと」「急ブレーキのタイミングが遅かったこと」という事実が明らかに今林被告が「正常に運転できない酩酊状態にあったこと」を物語っているにも拘わらず、川口裁判長は、危険運転致死傷罪の成立要件である「酒の影響で正常な運転が困難な状態」について「正常な運転が出来ない可能性がある状態では足りず、現実に道路・交通状況に応じた運転操作が困難な心身状態にあることが必要」と判示した。ということは、「現実に道路・交通状況に応じた運転操作が困難な心身状態でなければ、少々の飲酒ぐらいなら危険運転致死傷罪の適用は無い」という判示になりはしないか?これはチトおかしい。そもそも危険運転致死傷罪というのは、飲酒運転による事故の重大さに比べ、加害者の刑罰が余りに軽過ぎるという国民の声を受けて誕生した法律であるが、この法律制定時から「四つの成立要件」について矛盾点が指摘されていたことが現実となった。川口裁判長はこの法律の立法趣旨をないがしろにしたと言わざるを得ず、立法趣旨を無視して「四つの成立要件」に拘った裁判官の判断は如何にも「法律家は悪しき隣人」という言葉を思い出させることとなったことは残念である。また、被告の飲酒量については検察側の主張通り、自宅や居酒屋、スナックで缶ビール1本と焼酎のロック8~9杯、ブランデーの水割り数杯を飲んだと認定しているが、事故直後救助活動もせず「友人にペットボトルを持って来させ、水をがぶ飲みした」という事実はどう認定したのか?事故後の飲酒検知は「呼気1リットルあたり0.25mg」で酒気帯び程度だったことなどから検察側主張の「泥酔状態」を退けたらしいが、これも事故後「水をがぶ飲みし一時間程度休憩した後の検査数値」であることはどのように認定しているのだろうか?また、「被告はスナックから現場まで約8分間、普通に右左折やカーブ走行を繰り返し、蛇行運転などの事実は認められない。事故直前も衝突回避措置(急ブレーキ)を講じており、正常な運転が困難な状態にはなかったと強く推認される」と述べ、故意犯である危険運転致死傷罪の成立を否定しているが、「急ブレーキ自体が異常な運転状態にある証拠」である筈であろう。事故直前、「接触事故を起こしていないことが正常な状態にあったことを示す」という判示は論外。事故原因を「脇見運転と認定」したうえで、飲酒運転罪としたようであるが、「気違いに刃物」ならぬ「酔っ払いに走る凶器」であることからしても、飲酒者が脇見運転するということほど恐ろしいことはない。「12秒間もの脇見」そのものが正常状態の人間には考えられないことで酩酊状態を証明している。川口裁判長にはここら辺りの感性が欠如しているように思えるのは私だけではあるまい。薬物常習者の犯罪に「業務上過失致死傷罪」を認める論理を成り立たせないためにも、飲酒運転という行為そのものが「未必の故意」あるいは「不作為犯罪」として「故意犯罪」に位置付けられるべきである。当然、検察は控訴すると思うが、福岡高裁には飲酒運転を撲滅するような適正な判定を期待する。

 

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