何故、今、全国学力テストか?
全国学力テスト〖ぜんこくがくりょくテスト〗 43年ぶりに、小学6年生と中学3年生を対象に学力テストが実施された。一般学力テストと生活調査と称する意識調査であるが、この結果は一般には公表されないらしい。冷静に考えれば、公表されない「全国学力テスト」というのも奇怪(おか)しなものである。ところが採点と集計作業は民間企業へ委託される。生徒個人の情報が漏れれば個人情報法にも関係する重大事だが、過去の民間委託の例からすれば、いずれ洩れると認識して置いた方がよい。43年前、全国学力テストが廃止されたときの理由は「詰め込み教育」の弊害からの脱却と「ゆとり人間」の育成にあった筈だが、再開する前に「43年間の廃止」結果について文科省はその評価を国民に明らかにする責任がある筈だ。学力テストを再開すれば、その結果で教師と学校が評価されることになる。改正教育基本法に教員資格の「10年見直し」制度が盛り込まれた以上、これまで以上の「詰め込み教育」が行なわれることも間違いない。更に「生活調査」と称する意識調査は、愛国心の度合いと動機付けの点を教師と学童の両方のチェックのために利用される恐れがあり憲法が保障する諸々の「自由」面からも慎重に扱われるべき由々しき問題である。そのためにも「教育行政審査会」を作って目的と取り扱いを明確にし、運用についての管理・監視役を設ける必要があるのではないか。さもないと、文科省に「愛国心調査」や「愛国心教育指導」という名目の下に「教育」の細かい部分まで国家が管理することにもなりかねない、極めて危険な制度になる恐れを含んでいる。少年法の改正などを見ていると、安倍首相は「伸び伸びとして心豊かな子供」を育成するよりも、むしろ格差を作ることの方がお好きのようである。今必要なものは「全国人間力テスト」だと思うが、如何?
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