新しい格差
ホワイトカラー・エグゼンプションの定義〖white collar exemptionのていぎ〗 塩崎恭久官房長官は、年収900万円以上の労働者を「ホワイトカラー(white collar worker)」にしたいらしい。一方、安倍総理は「家族揃って夕食が取れるようになっていいんじゃないか」と発言したらしい。とんでもない!成果ばかりを要求される社員をつくることは個人主義を進行させ、家庭サービスは今以上に難しくなるだろう。立法が役目である国会議員が、年収基準が定義付けの基準となり得ないことぐらい百も承知である筈だが、よくも白々と言えたものである。もしもそんな抜け穴基準が法制化された場合、年収基準を引き下げれば労働基準法適用除外のホワイトカラーばかりになり、労働者保護法である労働基準法は意義を持たなくなる。また、所得基準が低下したとき、被傭者の中に残業手当の受給資格者と受給無資格者とが混在する現象が起こり、現在の、「賃金のピンハネ」を禁じた労働基準法第6条の適用除外を目的に制定した労働者派遣法に因を発する「正社員と非正社員の問題」と同じ問題が発生することになる。更に、雇用契約にまで矛盾が起こることも懸念される。歴史を顧みれば、そもそも長時間強制労働の弊害が因で「工場法」が成立し、それが発展して労働基準法となったが、戦後62年にして戦前の「女工哀史」の時代へ70年ばかり逆行しようとしている現実を冷静に考えなければならない。しかし、目前の対症療法的発想しか出来ない低級議員ばかりになったことは情けない。
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